2月の勉強会はICA関西の会員でもある壁紙施工店MUROさんのショールーム見学と

同じくICA関西企業会員の沖田電気さんショールームMIKKE LIKKEでの壁紙施工の見学でした。

MUROさんの会社は設立8年目、エンドユーザーさんとの関わりをもっと持ちたい。

壁紙をもっと身近にという思いで昨年10月に堺駅近くにショールームを移転されました。

取り扱い壁紙は、国産メーカはもちろん輸入壁紙を多数扱っておられます。

主にテシード、マナトレーディング、トミタ、マリメッコ等々多数。

私たちが見学に行くということでテシードさんから、とても貴重なサンプルブックをお借りしてくださっていました。

イギリスの「FROMENTAL」というブランドのサンプルブックで

オーダーが入ってから、シルク素材の壁紙に柄を手書きされます。刺繍を施す商品もあり、壁紙というより、もうアートです!発注から3か月以上の納期がかかるというのも納得。

貴重な壁紙のサンプルを触らせていただきました。

そして、こだわり抜いたショールームの内装のお話をたっぷりお聞きし、みんな興味深く質問も飛び交いました。

こちらのショールームは私たちインテリアコーディネーターが打合せの場として、利用させていただけるよう準備もしていただいているとのこと。

こんなショールームで打ち合わせをさせていただけたらいい提案もできそうです。

お昼休憩をはさみ、沖田電気さんのショールームMIKKE LIKKEへ移動。

こちらは、町の電気屋さんとして地域の方に親しんでもらえるよう可愛い雑貨なども扱っておられます。

そんなショールームの壁紙を貼りかえられる施工現場を見学させていただきました。

施工されるのは、もちろんMUROさんのご主人様。

「普段、人に見られながら施工するということはないので緊張します」と仰っていましたが

手際の良さに感心しながら見ているとあっという間に貼りあがりました。

今回使用されたのは輸入壁紙のCASELIO。グリーンとホワイトのボーダー柄です。

少し大柄のボーダー柄のため割付も大切とのことで朝から打ち合わせをされていたそうで

今回は中央から貼っていくということに。最後のボーダーの柄が違和感なくきれいに収まるようにと考えられたようです。これは貼る前、計画段階で考えておくことも大切です。

また輸入壁紙は幅が国産の約半分のため施工には国産のものに比べると倍の時間がかかります。

なぜ輸入壁紙の幅が狭いのかという理由について、諸説ありますが、海外では家の内装はDIYされる方が多く、貼りやすい幅だからということだそうです。

プロの壁紙職人は大きな機械で裏の糊付けをされますが、DIYの場合は壁に糊を塗ってから壁紙を貼っていくという手順となり糊も違うとのことです。

また、壁紙の材質によっても糊は違うとのこと。壁紙施工、奥が深いです。

それから国産壁紙の耳あり壁紙を貼る際の気配りについても教えていただきました。

耳あり壁紙の場合、耳を落とすようにカッターを入れるのですがその際、下のボードまで刃が入ってしまうことがありボードが裂けていき、つられて壁紙に隙間が生じる場合がある。

施工後少したってからそういった現象が起こるため貼り変えないといけない羽目になってしまう。そんな現象を避けるために耳を合わせた下に和紙のテープを仕込まれるそうです。

そうすることで、和紙はさけることがないので壁紙に隙間ができることもない。

そんなところにまで気配りされ丁寧な仕事は、わたしも見習わなければと感じました。

さらに、MIKKE LIKKEさんに隣接するスペースにて100%天然素材のブランケットのブランドLOOM&SPOOLさんが展示をされていてウール100%、綿100%の毛布、ひざ掛けなど、とても気持ちのいい素材のものを触らせていただき、気持ちがほっこりしました。

かっこいい毛布がないなら作ってしまおうと起業され、素材にもこだわられた素敵な商品を展開されています。阪急百貨店で取り扱われているそうですので、また、触りに行こうかな。

朝から夕方までみっちりの勉強会でしたが、とても充実した一日となりました。

お世話になった企画委員ご担当の方、MUROさん、沖田電気さん、ありがとうございました。

№362 久保栄子