8 月の勉強会はオリザさんオリジナルの畳の説明と実際に IC との取引が発生した場合の
段取りなどを細かく教えていただきました。


一般的な畳はイ草、紙製、プラスチック製の人工畳がありますが、オリザさんはアレルギ
ーを予防するといった観点から化学物質やダニ・カビを発生させないように専門家からア
ドバイスを受けながら開発をされています。例えば、どのような状態だとアレルギー物質が
発生しやすいかを調べて、水分を吸い込みやすい 13%の含水量でアレルギー物質が発生す
るので、防虫剤などを使用しない無機質の素材が良いという結論になったそうです。
また、お手入れの点からとダニは水に弱いという理由から洗剤や水拭きができる素材を
目的として開発をされました。
畳表の表面材は非水浸透性のポリプロピレン材(東レの人工畳、洗える素材)、中層の心
材はオリザさん開発のやわらかく、イ草に近い構造目的で開発されたものだそうです。
ポリプロピレン製の畳だと丈夫で耐久性に優れているけど、硬いのではないかと思われ
がちですが、繊維が強くてしなやかなので使用感は変わらないそうです。
畳表の交換も可能で防水のクッションは必ず取付けするので、既存の畳を使えるそうで
す。クッション材は 1 mmと 2 mmの 2 種あり、合わせれば 3 mmまでの組み合わせができるの
で床レベルに合わせた施工が可能とのことです。見切り材も用意されているので、リフォー
ムにも対応可能とのことです。
他社さんの畳は人工畳でも洗えない素材ですが、オリザさんの畳はアレルギー化学物質
過敏症の患者さんに使えて車椅子走行も可能なので、病院をはじめ個人宅から公共施設(ホ
テル・旅館・飲食店・介護、保育施設・オフィス等)まで幅広く採用されているそうです。
今後は化学物質を使用しないだけでなく、長く使用できるようポリプロピレン素材をリ
サイクルし、再商品化するという SDGsへの取り組みも行うそうです。

現代の生活様式では畳の部屋が減少していますが、その中でも洋室に合う現代的なデザ
インを豊富に用意されており、デザインは 20 種類、カラーは 40 種類以上、デザイン別に
価格表をウェブサイトにて選べるようになっていて、ユーザー用上代価格で確認できます。
この価格は施工費も含んだ金額だそうで、デザインプランを作成しながら営業提案しや
すいサイトにされています。置き畳も素敵なデザインが沢山ありました。

私達 ICA 関西の IC は様々な形態で仕事をしていますが、①会社に所属している方、②自
社で経営されている方、③フリーランスの方とそれぞれに合わせた取引形態もご提示して
くださいました。
お施主様へのプレゼン用の説明書も用意されていて、エンドユーザーだけでなく IC にも
本当に使いやすい親切仕様だと思いました。機会があれば活用したいと思います。
今年は酷暑が続き、オンラインでの勉強会が非常に有難く感じました。事前準備をしてい
ただいた皆様ありがとうございました。

会員No401 吉田亜希