1月の勉強会では、革の製造工場を見学させていただきました。
天然皮革といえば、高級な家具を思い浮かべますが、どのレザーが高級品になるのか、お手入れ方法などお客様におすすめすべき革の種類は何か・・・・、この勉強会でしっかり知識を得ました。
なんといっても本物の皮がどどーんとあります!
塩漬けされた状態から、このドラムで200頭分の皮を洗浄します。その後、また違うドラムで、用途にあわせて(注文の要望にあわせて)なめしていきます。
クロームなめしやタンニンなめしなど、なめし材によって革の特徴があり、タンニンなめしの革は、ヌメ皮と呼ばれ、耐熱温度が65~70度ほど、クロームなめしの革は、耐熱温度が120度ほどあるそうです。
が、この工場で仕上げではありません。
こちらの工場では、なんと100ファイル以上のレシピがあり、要望に合わせて、皮の特徴を引き出していきます。
乾燥も1日半かけて、ゆっくり、ゆっくり優しく乾燥させているそうです。
3つ目の工場では、最終の染色と型押しの工程を見学しました。私たちが見学したのは3工場でしたが、他にも工程があるようで、本当に「革」は、奥深い世界でした。
本革を大きく分けると、染料仕上げ・顔料仕上げがあります。一般的に染料仕上げが高級品になりますが、水シミができやすいので、お客様のご要望によっては、顔料仕上げの革がお勧めの場合もあるとのこと。また、皮といえば、オイルでお手入れ・・・・と思っていたのですが、顔料仕上げの皮にオイルのお手入れはしない方がいいそうです。今まで、間違った認識でした・・・・。
そして、いろいろな皮を紹介していただき、革のグレードがよーく理解できました。無垢の床材がお手入れは大変でも、その手触りと風合いに心惹かれるように、天然の皮も染料仕上げでナチュラルシュリンク(型押ししてないもの)のものは、いいですね!
また、本革でない偽物(床革)の製品についても教えていただきました。本革と床皮の違いも知りませんでしたが、「床革に塗装しフィルムを張った」革は、本革と表示することが禁じられているものも、革と表示できるので、違いを知れてよかったです。(耐久性が全然違うそうです)
また、革製品は、食用肉などの動物からお肉をいただくときにでる皮を活用して作っています。
それは、ずっと昔から続くエコで、サスティナブルな製品ともいえます。
エコレザーの耐久性を考えると、家具を扱うインテリアコーディネーターとしては、長く使える本革の方がエコで、サスティナブルな素材といえるのではないかと、考えさせられました。
目の前で、皮が「革」になっていく工程を見学できたのは、とっても貴重な体験でした。
川善商店様・工場の皆さま、本当にありがとうございました。
会員No.374 根来エミ